NIPTで自閉症はわかるのでしょうか?

公開日:2023.10.16

現時点での知識に基づいて言える限り、NIPT(非侵襲的出生前診断検査)は自閉症スペクトラム障害(Autism Spectrum Disorder、ASD)の診断やリスク評価には使用されていませんし、自閉症の確定診断には適していません。NIPTは主に染色体異常(例:トリソミー21、トリソミー18、トリソミー13)や性別の特定に使用され、これらの異常をスクリーニングするための検査です。

自閉症は複雑な神経発達障害で、その原因は遺伝的要因と環境要因の相互作用に関連しています。自閉症の診断は一般的に、専門家による行動評価や発達評価を含む臨床評価に基づいて行われます。NIPTは胎児の染色体異常をスクリーニングするためのツールであり、自閉症の診断には関与していません。

自閉症のリスクを評価したり、診断を検討する場合、遺伝カウンセラーや専門医との相談が必要です。また、自閉症の早期発見と支援は重要であり、正確な診断と適切な介入は、通常、生後の段階で行われます。自閉症の診断に関する詳細な情報や検査については、医師や専門家と相談することをお勧めします。

しかしながら、自閉症スペクトラム障害(Autism Spectrum Disorder、ASD)は、複雑な神経発達障害で、遺伝因子が関与していると広く認識されています。また、自閉症の遺伝率については一卵性双生児、二卵性双生児の研究から遺伝率は80%前後といわれています。現在では関与している遺伝子も特定され始めております。以下がその一覧です。

ALDH5A1, AP1S2, ARX, ATRX, AUTS2, BRAF, CACNA1C, CASK, CDKL5, CHD7, CHD8, CNOT3, CNTNAP2, DHCR7, DPP6, EHMT1, FGD1, FOXG1, FOXP1, FOXP2, GNAI1, GRIN2B, HPRT1, KDM5C, L1CAM, MBD5, MECP2, MED12, MEF2C, MID1, NHS, NIPBL, NLGN3, NLGN4X, NRXN1, NSD1, OPHN1, PCDH19, PHF6, PNKP, PQBP1, PTCHD1, PTEN, PTPN11, RAB39B, RAI1, RPL10, SCN1A, SHANK2, SHANK3, SLC9A6, SMARCB1, SMC1A, SMC3, TBR1, TCF4, TMLHE, TSC1, TSC2, UBE2A, UBE3A, VPS13B, ZEB2


上記の遺伝子の変異を調べることによって、自閉症の診断が遺伝子を用いて調べることが可能になってきています。

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