イルミナ海外発送NIPT検査の結果間違えているかも!?(微小欠失症候群 編)

公開日:2024.06.22

Non-invasive prenatal testing (NIPT) by low coverage genomic sequencing: Detection limits of screened chromosomal microdeletions より引用。

今回微小欠失症候群の結果の読み方を解説したいと思います。上記の図はイルミナのシークエンスを使って検査をした時の結果です。この全てのグラフ上のマークが臨床的、遺伝子的に陽性の検体です。見かたは簡単で黒く塗りつぶされたものが、きちんと陽性と判断され、白く抜けているのものが陽性の検体であるにもかかわらず陰性と報告されているものです。(☆です)★の方はきちんと陽性と報告されています。☆★のマークのものはディジョージ症候群を指しています。他の▶️(ねこなき症候群)、⚫️ウォルフヒルシュホーン症候群)、🔳(1p36欠失症候群)、5角形(ウォルフ・ヒルシュホーン症候群・アンジェルマン症候群)は全て塗りつぶされているので、きちんと正しく陽性と判断されています。問題は左の下の方の☆です。(黄色のところ)ここに5つの☆あるのですが、これらは陽性なのに陰性になっているということです。

どうしてそうなるかというと、

多くのディジョージ症候群の欠損は3Mb以下の小さいものが多く赤線)、他の微小欠失症候群に比べてわずかの欠失でも症状が出ることです。

図は、3M以下の小さいサイズの欠失を捉えるにはFetal Fraction(胎児の占めるcfDNAの割合)が最低でも10%以上ないと読めないことを示しています。FF(Fetal Fractionの略)はNIPT検査をしてみないとわからない値であり、妊娠後期になるほど大きくなります。つまり

イルミナ社に海外検査を出している方で
FFが10%未満の人はディジョージ症候群の検出ができていない可能性が高い。

ということです。

in silico研究(コンピュータ上の研究)では、10%の胎児割合と20Mリードカウントで79.3%の感度が示され、欠失が3Mbを超えるもののみを検索した場合、感度は98.4%にまで向上しました。

3Mb以上の大きい欠損では比較的高い確率で検出できますが、多くのディジョージは3Mb以下なのでそのあたりが問題です。これまでの報告では60%以上の人が10%未満のFFであり、多くの人がディジョージ症候群を見逃している可能性があるということです。

自分の検査結果を再度確認してもらい、Fetal Fraction(FFとよく書いてあります)が、10%未満かどうかを確認してください。

あたなのディジョージ検査 偽陰性かもしれません!

関連記事読んでください。
https://niptniptnipt.com/column/niptmanager/
https://niptniptnipt.com/column/microdeletion-cannot/

もしも心配な場合には診察を受けた主治医にご相談してください。

ちなみにイルミナに海外発送している有名どころのクリニック、営利団体は
プレママクリニック
平石クリニック
青山ラジュボークリニック

NIPT JAPAN
DNA先端医療株式会社
他多数のクリニックおよび株式会社があります。
自分のクリニックがどこに発送しているかは事前に確認されることが重要です。
以下の組み合わせの微小欠失症候群の検査がすべてイルミナ社の海外発送です。


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