NIPPTとNIPTの違い(似て非なるもの)

公開日:2024.09.08

NIPPTとNIPTはPの数が一つちがうだけなのですが、全く違うものです。この二つの違いを今回解説します。しかしながら、同じような並びなので共通点もあります。どちらも次世代シークセンサーを使う点では全く同じです。ただ、目的、検査する内容は全く異なりますので以下をごらんください。

「NIPT」(Non-Invasive Prenatal Testing、非侵襲的出生前検査)と「NIPPT」(Non-Invasive Prenatal Paternity Testing、非侵襲的出生前親子鑑定)は、いずれも妊娠中の母親の血液を利用する点で共通していますが、目的とする内容が異なります。

NIPT(非侵襲的出生前検査)

NIPTは、母親の血液中の自由浮遊胎児DNA(cfDNA)を分析し、胎児の染色体異常を検出する検査です。この検査は主にダウン症候群(トリソミー21)、エドワーズ症候群(トリソミー18)、パトー症候群(トリソミー13)などの染色体異常をスクリーニングする目的で用いられます。非侵襲的であり、胎児や母体に対するリスクが非常に低いという利点があります。

NIPPT(非侵襲的出生前親子鑑定)

NIPPTは、妊娠中の母親の血液中から取得したcfDNAを用いて、胎児のDNAと疑われる父親のDNAを比較分析し、父親が実際にその子の生物学的父親であるかどうかを確認する検査です。この検査は主に法的、個人的な理由で親子関係を確認したい場合に行われます。NIPTと同様に非侵襲的であり、安全性の高い方法として利用されています。

目的の違い

  • NIPTは、胎児の健康状態や発達に関連する遺伝的リスクを評価することを目的としています。
  • NIPPTは、親子関係、特に父親が誰であるかを確認することが目的です。

用途の違い

  • NIPTは出生前のスクリーニングとして広く受け入れられ、推奨されています。
  • NIPPTは比較的特殊な状況、特に父親の確認が必要な場合に利用されることが多いです。

全く違う検査ですが、いずれも妊娠の早い時期からできます。事前のこういった検査があることを知っておくことは妊娠してから急に考え出すよりも準備が良いかと思います。

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